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嘘っぱち日記用
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爪楊枝で突かれるような痛みを感じて眼が覚めた。
枕元に正座した小人達が私を小突いていたのだった。
数えると五人いる。一列に並んで正座していた。

「何すんのよあんたら」
「寝ぼけてても柄が悪いんですか容さんは」
「寝ぼけてるから余計に柄が悪いよ」
「寝ぼけてないときは根性が悪いんだ」
「そもそも寝ぼけてないときなんてあるかしら」
「ちょっと静かに」

私のもっともな抗議に口々に反抗していた小人達だが、
中央に陣取った小人が諌めると大人しく黙った。
こいつが親玉らしい。その他は無視してこれと話すことにする。

「あんたら何よ」

あんたらって。この人ほんと口が悪いね。寝起きが悪い。
根性が悪いのよ。

「煩い」

その他四匹を爪で弾いて黙らせる。中央の小人が心なしか
青ざめたが、私が手を遠ざけると、何とか威厳を保って
口を開いた。

「我々はあなたの脳内で働いていた小人です」

ああ。住み込みの。知ってる知ってる。
それで? 朝っぱらからご主人様起こすほどの用って何?

「朝っぱらといっても既に11時です」

屁理屈言うな家政婦。で何?

「……。貴女の横暴さにはつくづく愛想が尽きました。
 我々は出て行きます。あとは勝手にやってください」

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